第6回『リーキーガット症候群て、なに?』
「からだ」のブログ
前回「リーキーガット症候群」と書いたのを見て、「??」と思った方も多いかと思います。
この病態はこれ以上ないほど大事なのでお話ししたいと思います。
元来腸にはたくさんの細菌たちがひしめいて生態系を作っています。
食べ物が口から入ると、唾液や胃液や膵液などで分解され吸収しやすい形になって腸に運ばれ、
それは細菌たちの栄養になったり、また細菌が作ってくれるものを私たちが取り込んだりして共生しています。
カビ菌カンジダのように、少しいるのはいいけど多くなりすぎるととても厄介な奴から、
乳酸菌のように優しくいい奴まで様々です。
口から肛門までは実は外界であり、腸管粘膜上皮細胞はタイトジャンクションといって外界から異物を混入しない
ようにしっかりとバリアを形成しています。
このバリアを形成するのに、乳酸菌やバクテロイデス族がが一役買っていたり、
細菌の多様性が、ある種だけ異常繁殖するのを防いでくれていたりします。
ところが、私のような「抗生剤の大暴露」や長年の加工品に含まれる防腐剤の摂取・もしかしたら残留農薬などにより
腸内細菌が貧困化すると、丁度荒れた土地のように腸管上皮細胞のつなぎ目がひび割れ緩み、その隙間から本来入っては
いけないウィルスやまだ分解されきってない未消化のタンパク質、重金属などの毒素が体に入ってしまいます。
このことを「リーキーガット症候群=腸漏れ症候群」と呼ぶのです。
この状態になると腸にも体全体にも炎症が起こってきます。
ですから思いもよらない病気がリーキーガット症候群から派生している可能性があります。
免疫反応は反応過剰となり、アトピーや喘息などのアレルギー疾患・クローン病や潰瘍性大腸炎・
そのほかの自己免疫疾患は代表的なものです。
慢性疲労やうつ病・発達障害や認知症もまず間違いなく影響を受けているものと思います。
ですから、お腹の調子の悪い人・何らかのアレルギーのある人・よくわからない不調のある人は必ず自らを疑い
できれば検査を、しなくても自分の食べるもののチェックはした方がいいと思います。
ついこの前まで、「神経質にそんなガミガミいって、グルテンフリーだなんて。」とどこか他人事と思っていましたが、
知れば知るほど人事ではなく(ってすでに私リーキーガットだし)同じような環境で生きているのですから、
みんなの問題なのです。
わかりにくいのは、たとえ毒素が入ってきても自分の解毒力が高ければ症状は出ないので、
人によりどういった症状が出るのかはかなり差があることです。
でももし発症してしまったら、元に戻すのは容易なことではありません。
私はこの春から有機農業教室に通い、無農薬の野菜の作り方を勉強しに行っているのですが、
そこで受ける授業がおかしいほど自分のやっている腸活にそっくりで笑ってしまいました。
野菜にとって土作りは第一。
ですので十分なミネラルが必要です。亜鉛・マグネシウムに気をつけましょう。
土の中の微生物が土を作ってくれますので、納豆菌や酵母・乳酸菌を混ぜましょう。
微生物のための栄養であるオリゴ糖も入れましょう。
なんて、今朝自分がせっせとミネラルと乳酸菌とオリゴ糖を朝食にとってきたのと同じことを野菜のためにもやるんです。
やっぱり、腸のお土なんです。
まずは土作りから。