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「こころ」のブログ

ここでは、こころやからだについて、院長が毎月メッセージを送ります。

NEW!第31回『働かざるもの食うべからず。』

「こころ」のブログ 

最近、この言葉が本当に嫌いになってきたのでちょっとお話しします。

 

「働かざる者食うべからず」

面と向かって言われることは、あまり無いかも知れませんが、

広く勤勉勤労を奨励する言葉で、結構私達の間に浸透しています。

 

そもそもここでの「働く」ってなんですか?

少なくとも自分が食べられる分ぐらいはお金を稼ぐ

たとえお金を稼がなくとも何かで世の中の役に立つ

まあ、そんな雰囲気です。

 

これって直訳すれば、「役に立たない奴は死ね。」ってことです。

まさかと思いますが、潜在的にそう思っている人はたくさんいます。年取るともう働けません。

みんなの世話になって、役に立たなくなった時点で人生を諦めてしまう人は大勢います。

「みんなに迷惑かけて」これが口癖。

働けなくなって生きてることは、もはや皆の迷惑でしかないと思っているからです。

「食うべからず」なのに「食って」いるから申し訳ないのです。

 

病人も同じ。

肩身は狭いんです。

誰の役にも立ってないと思っているから。

専業主婦も同じ。

本当は子育てのように、何より大切なことをしていても、

「金も稼いでないくせに」なんてなじられることも多々あります。

働いてても、金を稼いでないとこの有様です。

 

「働かざるもの食うべからず」

「役に立たなくなった家畜は潰しなさい」という、

自らを家畜化する言葉に聞こえるのは私だけでしょうか?

 

いえいえ、この言葉の本当の意味は、もっと崇高だったのかも知れません。

働けない人はいいんだ。

その人たちは守りましょう。

働けるのに働かない、甘えた人間を正す指導の言葉だ。

みたいな?

 

でも、いつも言っているように、働けるのに働かない人間がいるとしたら

「働く意味がわからない」

「働く気力がない」

「絶対働くもんか!」

のような「働かない理由」が絶対あって、その理由とそう考えるしかなかった経緯こそが問題であり、

その理由も問わずに「食うべからず」になっては導けないのです。

足が折れているのは、わかりやすいですよね。働けません。

でも、心が折れていたらどうします?

幼い頃に折れちゃっていたらどうなります?

 

「我々から見て、働けるのに働かないように見える輩は社会的一員としてみなさない」という考えは、

とてもエゴイスティックです。

そしてそうされることが怖くて、やりたくないことやっている人、たくさんいますよね。

 

お給料をもらっているなら、働かずにお金を支払うわけにはいけませんので、首になります。

しかしそれは、あくまでお金と契約の問題で、その人の存在価値とは関係ないのに、

あまりにも履き違えられてしまっているのです。

 

考えてもみてください。

ペットは、花は、お金は稼ぎません。社会の役に立つかも怪しいです。

でも私たちの心を癒し、幸せを与えますね。

赤ん坊だろうと、年寄りだろうと、笑顔一つでも皆に幸せは与えられます。

これって立派に役に立ってますでしょ。

 

誰かを助けると、気分がいいですよね。

それは、助けられる人がいて初めて得られる喜びで、その人がいてくれたからこそ味わえるのです。

それも立派に役に立っているのです。

 

「働かざるもの食うべからず」

そういう人は、笑顔だけでも誰かをしあわせにできるのですから、堂々とご飯を食べて生きてください。

 

「働かざるもの食うべからず」

その人から笑顔さえも消えてしまい。文字通り何の役も立たず、

何の働きもしない人というのが本当に世の中にいるとするなら、

「食うべからず」

と虐げるのではなく

「皆で助ける」という世の中にしましょう。

 

「働かざるものがいたら、皆でその訳を尋ねて助ける」

そうしたら、それが出来たら、その人にはきっと笑顔が戻り、誰より働きます。

間違い無いです。

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