精神科・内科・漢方内科クリニック

佐瀬医院

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こころの学校

ここでは、こころやからだについて、院長が毎月メッセージを送ります。

第8回『迷惑はかけたくないあなたへ』

こころの学校 

「迷惑はかけたくないんです。」
ーなるほど、ごもっともです。
では、迷惑かどうか相手にきいて、「迷惑だ。」と相手が言ったらおやめになったら
いかがですか?
「ええ!?・・そんなこと、訊けません!」
 
まあ、そうでしょう。
こうお勧めして、その場で納得された方は一人もおりません。
そこが、問題なのです。
「迷惑はかけたくない。」
この言葉に込められた災いは実は大きいんです。
 
迷惑をかけたくない人は、基本人に尽くします。
人から頼まれたり、たよられたりしてもおよそ断りません。
相手のの期待にそって、感謝されること・認められることがその人の価値であり自負なのです。
一方、人に頼むこと、頼ることに対してはものすごく弱気です。
許さないと言ってもいいでしょう。
人から頼まれるのはいいんです。
人に頼むのはダメなんです。
「逆差別」と私は呼んでいます。
 
彼らにとって、
人に頼むのは、自分の価値が下がることです。
人にたよるのは自分が弱くなってしまった証拠です。
もし、頼んで相手が「「いいよ」と言ってくれてもその言葉を信頼することが出来ません。
なぜなら、自分が頼まれた時に、
「本当は苦しいのに」
「本当はしたくないのに」
いいよと受け入れているからです。
「きっと迷惑に決まっている」と相手の心の中を勝手に推し量ってしまうのは、
実は、自分の心の裏返しなのです。
 
たよることや助けられることは、そんなに価値のない、悪いことでしょうか?
そうした人間関係を、強弱もしくは上下と捉えたらそうなります。
でも、考えてみてください。
誰かに奉仕するためには、奉仕される人が必要です。
誰かを助けるためには、助けられる人が必要です。
奉仕し、得られる何かを奉仕される人は与えます。
助ける喜びと生きがいを、助けられる人は与えるんです。
それは、相互作用です。
 
一歩通行ではだめなんです。
循環しなきゃダメなんです。
世界が「迷惑かけたくない人」しかいなかったら、おかしいでしょ。
救う人だけいて、救われる人がいないので、結局みんな救われないのです。
 
「辛かったら」「苦しかったら」「自分だけでどうにもならなかったら」
とりあえず頼ってみてください。
迷惑かどうか判断するのは、相手の権利なので奪っちゃいけません。
相手が、「いいよ」と言ったら、助けてもらうんです。
それに見合うだけ感謝するんです。
そうしたら、その相手との絆が一回り強くなります。
 
「助ける立場になったら一生懸命助けて感謝される。
助けられる立場になったら一所懸命助けられて感謝する。」
 
これで初めて、世の中丸く収まるのです。

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